その日のまえに
大林宣彦監督の新作「その日のまえに」を観た。冒頭のシーンは、小さい窓から空を眺めるナンちゃんを、家の外からの視線でズームイン。このカットを観ただけで、大林監督作だとすぐにわかる。ある意味すごい。
去年観た新しい「転校生」よりも、より大林度が高い作品だと思う。余命わずかな妻を見送る家族を描いた作品で、泣かせようと思えば、いくらでも泣かせる演出はできたと思う。最近流行りの携帯小説の映画化なんてほとんどそんな安直な作りだと思う。
あえてそうせずに、残されたものの力強く生きていく姿の方にスポットをあてた本作の方がずっと好感が持てる。そもそも、妻が息を引き取る瞬間は描かれていない。このシーン、原作が気になったので、本屋で立ち読みしてみたが、原作でも映画と同様だった。
大林色が強くて、恐らく原作のファンの中には受け入れられない人も多いのではないかと思う。でも、このシーンを比較する限りにおいては、作品の本質的な部分での食い違いはないと断言しても良いだろう。何年か後にでも、原作者の重松氏の本音をぜひ聞いてみたい。
あと、原作では「ヒア・カムズ・ザ・サン」という聖歌が、映画では宮沢賢治の「永訣の朝」という詩にクラムボンが曲をつけた歌におきかえられている。しかも、劇中のミュージシャンの名前がクラムボン。宮沢賢治に置き換えるのは良いとして、クラムボンが曲を作ったからって、それをそのまま役名にするのはやりすぎだろうと思っていたが、映画の後半でその謎が明かされてすっきりした。
クラムボンが歌う宮沢賢治の歌詞も、クラムボンという名前も、何となくフランス語っぽいのだけど、そうじゃないところが面白いと思った。
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コメント
はじめまして~♪
「その日のまえに」で検索して
たどりつきました!
いい映画でしたね。
わたしも感想を書きましたので
よかったら遊びに来てください!(o^-^o)
投稿: 永岡瑞季 | 2008年11月27日 (木) 18時51分