映画・テレビ

アバター 3D

アバター (ジェームズ・キャメロン 監督) [DVD]先行上映で「アバター 3D」を観た。3Dの映像体験は確かに凄かった。この手のアクションスペクタル映画の基準となるだろう。

ただある意味予想通りというか、ストーリーは単純明快すぎて、適当に作りましたとしか感じられなかった。自然との共生をテーマとし、映像的にも、ナウシカやラピュタから多くのカットを引用しながらも、ドラマとしての面白さではそれらのオリジナルには遠く及ばない。

というわけで、この作品は映像的には金字塔であると言っても良いが、「2001年宇宙の旅」や「スターウォーズ」のように後世まで語り継がれるSF映画の名作にはなりえない。良く言って、キャメロンの前作「タイタニック」程度の評価だろう。

マイナス面ばかり挙げてしまったが、2時間半退屈せずには見られたし、映像は文句無しなので、観終わった後の満足感は十分。10点満点で8点ぐらいかな。いずれにせよ、3D上映が必須であることは間違いない。

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ふたりのベロニカ

ふたりのベロニカ スタンダード・エディション [DVD]Bunkamura20周年記念特別上映とかで、ル・シネマで「ふたりのベロニカ」を観た。この映画も前回の「スモーク」と同様、だいぶ前にレンタルで観て以来の、再見。劇場で観るのは今回が初めてだ。

キシェロフスキ監督の最高作と紹介されることの多い本作品は、幻想的とも言える映像の美しさや、主演のイレーヌ・ジャコブの美しさに惹きこまれる。

イレーヌ・ジャコブが、ポーランドとフランスに住むふたりの同名の別人役を演じている。この手のストーリーは、二人の話を並行して進めた方が様々な出来事を関連付けて見せられるので、シーン毎に交互に描くのが常套手段だと思う。

でも、この映画はポーランド編を一旦完結させたうえで、フランス編に繋げるという構成になっているところが面白い。二人の繋がりを示唆する出来事は一つしか無いのだが、こういう構成にしたことで、その出来事を印象的に見せることに成功していると思う。

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スモーク

SMOKE [DVD]梅田ガーデンシネマで「スモーク」を観た。クリスマス映画の隠れた名作だと思う。

かなり昔にレンタルで観て以来、久々に再見した。この映画の原作はポール・オースターの「AUGGIE WREN'S CHRISTMAS STORY 」という短編小説だが、最近、英語の勉強のために「柴田元幸ハイブ・リット」に収めれれているのを読んで、そのことを知った。

原作を読んで改めて見直してみると、オーギー・レンを演じたハーヴェイ・カイテルも、作家役のウィリアム・ハートも原作のイメージぴったりだ。肝のオーギーが語るクリスマスストーリーを、本編中では無く、エンドロールで映像化した演出もきいている。

柴田元幸ハイブ・リット

「スモーク」は、この短編をベースにしながらも、原作には無い父親を捜す黒人少年の話を織り交ぜている。作家がその少年に語るおとぎ話のような話が印象的で、多分、他のポール・オースターの短編を繋いでいるのだろうと勝手に予想していた。調べてみたところ、そうではなくて、ポール・オースター自らがこの映画のために脚本を書き下ろしているそうだ。

ということで、クリスマスシーズンにこの映画を観ると、ちょっと暖かい気持ちになれる。映画の帰りに久々に観たスカイビルのクリスマスツリーも綺麗だった。

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イングロリアス・バスターズ

イングロリアス・バスターズ オリジナル・サウンドトラックタランティーノの新作「イングロリアス・バスターズ」を観た。面白くなかったら、入場料を返却するという自信作である。

長回しのセリフの応酬や、残額なシーンをコミカルに見せる演出など、旧来からのタランティーノ好きの人は納得の内容だと思う。上映時間も2時間半あるが、各チャプターがうまくまとめられているので、全く退屈しなかった。

なんといっても“ユダヤ・ハンター”のハンツ大佐のキャラクターが見事。クリストフ・ヴァルツという無名といってもいい俳優が演じているのだが、本作品の出演をきっかけに出演オファーが相次いでいるらしい。このあたり、「レザボア・ドッグス」でハーヴェイ・カイテルが出てきたときのことが思い出される。

タランティーノのこれまでの作品はどちらかという個人的な復讐劇を扱うことが多かったが、今回は戦争という大きなテーマを扱っているところが新しい。

ただあくまでタランティーノテイストなので、これまでタランティーノ作品を観たことが無い人がどの程度面白いと思うか感想を聞いてみたい。

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俺たちの世界

俺たちの世界 [DVD]ユーロスペースで、「俺たちの世界」という映画を観た。2007年のぴあフィルムフェスティバルの入賞作で、DVDにもなっているが、これまで劇場公開はされていなかったようだ。この監督の初メジャー作「RISE UP」の公開に合わせて、本作品も公開されることになった模様。

学生の集団レイプ事件やイジメ問題、9.11のテロ等の現代社会の陰の部分を、まさに鋭いナイフで切り取り、そんな世界で生きていくことの意味を問いかける。インディーズ作品なので、メジャーな役者は出演していないが、却ってそれが物語のリアル感を増している。

主人公のヒロキは、いわゆる“勝ち組”になろうといきがっている就活生だが、ある事件をきっかけに地道に生きていこうと決意する。対峙して描かれる彼の従兄は、定職を持たず世界を放浪する自由人。この映画はどちらの正当性も主張していないが、どちらかの立場への安易な共感を許さない。

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ロフト.

映画「ロフト.」を観た。5人の男性が浮気用にアパートの最上階のロフトを共有しているのだが、ある朝その部屋で女性の死体が発見される。そこから5人の犯人探しが始まる。といっても部屋のカギを持っているのはその5人だけなので、仲間のうちの誰かが犯行に関係していることは明らか。

映画はその部屋から一人の人間が、地上に停まっている車の上に堕ちてくるシーンから始まる。続いて5人のうちの一人が警察につかまって尋問されているシーン。そこから、死体が見つかった朝の様子や、5人の過去が語られて徐々に真相が明かされるという形式になっている。

犯人が誰かを巡って、推理は二転三転し、ほんとにラストまでわからない展開になっている。あまり日本では公開されないベルギーの映画だが、本国では大ヒットしたそうである。

ただ、確かに謎解きの部分はおもしろいのだが、結末がわかったときの衝撃はいまひとつだった。「ユージュアル・サスペクツ」のようなラストを期待すると、ちょっと肩すかしをくわされるかもしれない。むしろ、5人のキャラクターや周辺の人物とのドラマ部分を楽しむべきかもしれない。

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マイケル・ジャクソン THIS IS IT

マイケル・ジャクソン THIS IS IT デラックス・エディション(初回生産限定盤)「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」を六本木ヒルズで観た。14日は東宝の映画館は1,000円で観られれるということもあってか、朝9:00からの回なのに満席だった。上映後、観客席から拍手が挙がった。

この映画を観ると、彼がいかにストイックにエンターテイメントを追及していたかが良く分かる。ゴシップ記事で整形や幼児虐待のことばかり面白おかしく取り上げられていた彼がかわいそうになった。

ロンドン公演のステージプログラムがほぼ完成に近づいていた時点での彼の死は、関係者をいかに落胆させたことか。「スリラー3D」はぜひどこかで上映して欲しいと思う。

そして、もう少し技術が進歩して、ステージ上にマイケルのフォログラム映像が投影できるようになったら、幻の公演を再現して欲しい。

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沈まぬ太陽

映画「沈まぬ太陽」オリジナル・サウンドトラック渡辺謙主演の「沈まぬ太陽」を観た。上映時間3時間を超える大作で、途中で10分間の休憩が入る。見応えがある面白い作品で、上映時間の長さは全く気にならなかった。

原作は読んでいないが、長い話をとても上手くまとめたのではないかと思う。日航の社内報では、このタイミングでこの映画が公開されることを批判しているらしいが、それほど神経質になることはないと思う。

1985年に起きた日航機事故をモチーフにはしているが、この映画はサラリーマンとして生きるとは何かを問う作品だ。渡辺謙演じる主人公のあきれるほど誠実に働く姿は、世の中の多くのお父さんの共感を呼ぶことだろう。

難点を一つ上げると、前半、渡辺謙の海外勤務時代の話が、過去に遡るかたちで語られるのだが、見た目の違いがほとんどないので、ちょっとわかりにくかった。髪形とか洋服とかもう少し大きく変えても良かったのでは?

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無防備

映画の内容より、出産シーンで話題が先行してしまった感のある映画「無防備」を観た。出産シーンをモザイク無しで上映することを許可したのは正しい判断だと思うが、果たしてR18指定の必要があっただろうか?

むしろ中学生や高校生にも積極的に見せるべき内容だと思う。人の死が安売りされている感のあるケータイ小説の映画化や、最近ヒットした某花嫁映画なんかよりも、よっぽど正しいと思うのだが。

心理描写が本当に上手い。セリフでは無く表情やちょっとした仕草から、主人公の女性のやり切れない気持ちがひしひしと伝わってくる。そして、クライマックスへ向けてのまさにラストスパートが素晴らしい。デジタルシネマによる上映だったが映像も奇麗だった。

観てから数日経つが、いくつものシーンが鮮明な印象を持って思い出される。

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東京国際映画祭: イースタン・プレイ

東京国際映画祭でグランプリを獲得した「イースタン・プレイ」を観た。ブルガリア人の監督が、ブルガリアの首都ソフィアを舞台に撮ったブルガリア映画である。記憶する限り、ブルガリア映画を観たのは初めてだと思う。

芸術家を志す兄と、ネオナチの活動に足を突っ込む弟がいる。兄は、トルコ人旅行者の親子がネオナチに襲われるところを助けたことで、その旅行者の娘と仲良くなる。兄はまた、その場で弟が襲撃に加担していたことを目撃する。

外国人を排除しようとするトルコ人の民族主義者とか、ネオナチが裏では政治家に操られていることとか、ブルガリアが抱える社会問題を背景にしている。しかしながら、この映画で描かれているのは、トルコ人娘との恋心を引き裂かれるやるせなさや、弟や家族との間のぎくしゃくした関係とかの、主人公のリアルな感情だ。

結局、主人公は閉そく感からなにも開放されないのだけれど、なんとなく清々しい気分にさせられる映画だった。恐らく、それには映像から溢れだす澄み渡った空気感が一役かっていると思う。

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